賃貸住宅のガス代が高いので似非オール電化生活に切り替えした

賃貸住宅のガス代が高い

寒い地方に居住しているが、とにかく冬場のガス代が高い。

単身生活で11月から4月までのおおむね6ヶ月の間、ガス代だけで1ヶ月あたり6500〜11000円程度がかかっており、光熱費合計では14500〜21500円となる。転居前の雪の少ない地方では公共料金を全部合わせても1万円程度で済んでいたので、気温の低さがあるとは言えこれではあまりに高いような気がする。

検索サイトを「LPガス 高い」といったキーワードで検索して出てきたガス代が0円に!?一人暮らし向けの究極プロパンガス節約術というサイトを読んでみると以下のように書かれている。

プロパンガスの従量単価、つまり1m³使うごとに500円以上かかっているのだとしたら、
それは「高い」です。

ガス会社からの単価のお知らせを見てみると、通常使用する量である「0.1〜10m³」の範囲では単価が625円と「高い」水準に入っているようだった。

上記サイトを参照すると、「都市ガス物件に引越しする」「大家に相談してガス会社を変更してもらう」「ガス会社に直談判して料金を下げてもらう」という3つの方法が紹介されているがいずれもハードルが高い。
これらに代わる「究極の節約方法」として、台所での煮炊きと風呂を電化製品でまかないガスを解約してしまえばよいと指南されている。同ページの情報などを参照して各種電化製品類を調査した。

必要となる家電・什器

IHクッキングヒーター

台所の煮炊きはIHクッキングヒーター(以下IH)を利用する。昔のIHはシステムキッチンの高級据付家電というイメージだったが、現在では単体の低価格なIHが出回っており安価に入手できる。以下の商品は2017年2月時点で4700円となっていた。カセットコンロのようなボンベの交換費用やボンベを廃棄する手間も必要無い。

(公式サイト商品情報)
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/ih-position.jpg

サイズは幅24cm×奥行28.5cm×高さ6.5cm(電源コード長1.5m)であり、据え付けられている埋め込みコンロの「ごとく」を取り外したところ埋め込みコンロの中央に設置できた。

実際に使ってみたところ、Amazonの商品レビューにある通り動作時のファン音がそれなり(安価な電子レンジの動作音の半分位か)で食卓の上で鍋を温めるといった用途では「静か」ではないので気になることもあるかもしれないが、台所で使う分には気になるレベルではないと言える(なお、電源ケーブルをコンセントに挿し込んだ際やボタン操作時にもやや大き目のビープ音が鳴る)。

加熱する力があまり強くなく、ガスのような火力は期待できないのは注意。こちらのモデルは最大1000W出力で5段階の温度切り替えとなっているが、温め温度「3」段階目(約500W相当)の設定だと、冬場の真水1.5Lの湯沸しでは24分程度とかなり時間が掛かった(湯沸しのケトル(薬缶)はスペリオーレ IH対応笛吹きケトル 1.8L DW-5292を使用した)。「5」段階目(約1000W相当)の設定であればそれよりは早く10分強で沸くが、ガスの感覚よりは大分時間が掛かった。ただし、この点は手間のかかる料理をしないのであればさほど問題ではないだろう。
上位グレードの1400Wのものなら湯沸しの時間はもう少し短くなると思われる。

IHクッキングヒータは鍋により使えないものがあるので、商品に「IH対応」と表示されているものを購入する。土鍋やアルミ製の鍋は使えないが、一般的な鉄やステンレス製の鍋であれば使える模様。

洗い物については炊事用手袋を使うことで冬場の冷水でも問題なくできる。しばらく洗っているとゴムを通してやや冷たさが伝わってくるものの、素手のように冷たくて洗えないということにはならない。

風呂ヒーター

風呂を沸かすには「風呂バンス」という電気で沸かす風呂ヒーターを使えば良いようだ。

スーパー風呂バンス1000

スーパー風呂バンス1000

2017年2月現在で18000円程度。リニューアル版(スーパー風呂バンス1000 リニューアル版)と銘打たれたモデルも出ているが、これはAmazon商品ページのカスタマーQ&A(Amazon.co.jp: Q&A: 「スーパー風呂バンス1000 リニューアル版」や「スーパー風呂バンス1000 エレガンス」との違いはなんですか?)によると単なる「カラー違いの同じ商品」とのことなので、リニューアル版ではない通常のモデルを購入した。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/furobansu-setting2.jpg http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/furobansu-setting3-cover.jpg

左の画像は電源をオンにした状態。緑色のランプが点く。右の画像のように、100円ショップで販売している保温シートを銀色の面を下にして水面に敷くと保温効果が高いらしい。この上からさらに通常通り風呂の蓋も閉める。

風呂バンスのコントロールスイッチ部で「ぬる湯(38〜42℃)」と「あつ湯(42〜46℃)」で湧き上がりの温度を選択できる。冬場の冷水で「ぬる湯」設定の場合、おおむね8時間で入浴可能な温かいお湯になる。温め過ぎて熱湯になり浴槽を痛めたりしないか心配したが、取扱説明書(p.4)によると「自動的に湯わかし、その後適温で保温します」とあり、点けたままでも最大出力で沸かしっ放しにはならないようになっておりその心配は無かった。入浴の時間を後に伸ばしたい場合は電源を入れたままにしておけば良いようだ。

ただし、「ぬる湯」設定で沸かしたところ、その日の気温によってなのかそのままでは入れない熱さになっていたこともあった。購入したものが中古の再生販売品で、購入後長く使っているためうまく温度調整が働いていないのか。

湯沸かし費用を抑えるために浴槽に溜める水量を少なくするという手もあるので、自分の使用水量と合わせて調整するとより節約になるかもしれない。
【脱プロパンガス】スーパー風呂バンス1000とバスポンプで節約オール電化生活して3カ月の電気代や感想 | 思想犯?のブログでは45Lのポリバケツを使って節約する方法がレポートされている。浴槽は横に長く下に溜まる水の加温分が無駄になるので、縦長のポリバケツを使うのは冴えた方法だと思う。個人的には浴槽を満水にしたときの半分位(≒120L程度)の水量を使っているようなので、バケツを使って節約する方法は残念ながら使えなそうだった。

プログラムタイマー

冬場はお湯が沸くまで8時間ぐらい掛かる(「ぬる湯」設定の場合)ため、夜7時頃に入浴できる状態にするには午前11時頃に風呂バンスの電源を入れなければならないが、電源のオンオフを自分でやるのは面倒で忘れやすいし、そもそも平日の昼間には在宅していない。このためタイマーコンセントが必要になる。
以下のタイマーコンセントはかつて1000円少しとお手頃に手に入ったが、新モデルが出て3700円程度と高くなってしまった模様。

デジタルプログラムタイマー? グレーPT50DG

デジタルプログラムタイマー? グレーPT50DG

以下は新しいモデル。こちらでは旧モデルと比べてプログラムの設定モードに出入りするのが簡単になった模様。
簡単デジタルタイマー グレー PT70DG

簡単デジタルタイマー グレー PT70DG

ボタンをポチポチ押して設定するのでやや面倒だが、最初の一回だけなのでさほど苦ではなかった。

シャワー

洗濯機用のバスポンプを使えばシャワーと同じ役割が期待できる。手桶でも良いがやはりシャワーがあると両手がフリーになって洗髪時に便利。

ナカサ バスポンプ NBP-NBP-50

ナカサ バスポンプ NBP-NBP-50

このバスポンプにはホースが付属しておらず、以下の商品を別に購入する必要があるようだ。
仲佐 給水ホースセット 5m NBH?5M

仲佐 給水ホースセット 5m NBH?5M

バスポンプだけではホースの先からお湯が出たままとなるため、開閉スイッチの付いたシャワーヘッドが必要となる。冒頭のサイトではシャワーヘッドについては紹介されていない。バスポンプのホースと口径の合うシャワーヘッドを探すのが面倒そうなポイントだが、以下のサイトでうまく嵌まるシャワーヘッドとアタッチメントの組み合わせを紹介してくれていた。
バスポンプを使ったシャワーの作り方|といろのブログ

節水タイプなので手桶よりお湯の使用スピードを抑えられるのも良い。http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/showerhead-atatchment.jpg

こちらはシャワーヘッドとホースとのアタッチメントとなるパーツ。本来は2つのシャワーヘッドを使い分けるためのもので、左側2つの小さい方のパーツをそれぞれ別のシャワーヘッドに接続し、右側の大きい方のパーツにホースの根本を繋げてシャワーヘッド側とワンタッチで着脱できるというものだが、上述したブログによるとこの小さい方のパーツが上に挙げた仲佐 給水ホースセット 5m NBH?5Mのホースの口径とうまく一致するとのこと。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/showerhead.jpg http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/showerhead-joint-attachment.jpg

左の画像のナカサ バスポンプ NBP-NBP-50と上のパーツを接続したものが右の画像。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/bathhose-showerhead.jpg http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/buthhose-showerhead-joint.jpg

シャワーヘッドと風呂ポンプから伸びているホースを接続してみると上記サイトの紹介の通りうまく嵌まった。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/showerhead-setting.jpg

シャワーヘッドを設置した様子。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/buthpump-mainbody.jpghttp://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/bathpump-controller.jpg

左の画像がバスポンプ本体部。使わないときはつっぱり棒で吊り下げておくようにしてある。右の画像がバスポンプコントローラー部。上部のスイッチをONにするとバスポンプのモータが回り給水が開始される。動作中は結構な音がするので、入浴中に音楽を流していたりすると静かな曲は聞こえなくなる。
電源をONにしてモーターが回っている状態で、手元のシャワーヘッド側で給水をストップしても特にバスポンプに問題はないようだった。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/shower-on.jpg

お湯を出してみると、洗うのに全く支障のない水量でキメ細やかなお湯が出てくる。

賃貸している部屋のバスの出入り口は普通のドアタイプなので、バスポンプの電源コードが挟まってドアを完全に閉められない。風呂の湯気が出て湿気による壁クロスへのカビ発生が心配されるが、実際に使用してみるとさほど湯気だらけにはならないし、入浴後は通常通り換気扇を回して換気を良くしておくことで問題はなさそうだった。

洗面所

忘れてはいけないのが洗面所。水道水が暖かい春〜秋はいいが、洗顔や歯磨きやトイレ後の手洗いに冬場の真水はつらい。
以下のサイトで飲料水用のタンクが紹介されていたのでこちらを使用することにした。
プロパンガス(LPG)が高いので対策としてスーパー風呂バンス1000を購入:青い空のブログ

http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/pccode12.jpg

こちらは12Lのタイプだが、サイズは幅29cm×縦×19cm×高さ35cmとなっており狭い洗面台の上に置けるようなスペースはない。洗面台の近くに置けるような棚も設置されていない。「4.5L」などとマジックで書込んであるのは目安用。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/tension-rod1.jpg

このため隣に設置してある洗濯機との間に100円ショップの短めのつっぱり棒を設置した。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/tension-rod2-ovar-plate.jpg

さらに板を置き
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/pccode12-setting.jpg http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/pccode12-from-top.jpg

(左)その上にタンクを設置した。(右)上から見たところ。コックを反時計回りに捻ると水が出る。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ryk/img/pccode12-annotation.jpg

タンク側面の「使用上の注意」に「耐熱温度/100度」と記載されており熱湯も問題無いようだが、先に水を入れておき後から湯を注ぐようにしている。半分位の6L程度まで入れて手洗いをしていると思っていたよりも早く水が出なくなってしまった。これは蛇口の根本部分がタンクの底より上に付いているためだ。

冒頭に挙げたIHクッキングヒータでは1.5Lの湯沸しをするにも10分程度の時間が掛かる。10分とはいえ忙しい朝にただ待っているのは時間が惜しい。ガス給湯器の時のような感覚で温かいお湯を無制限に使おうとするとお湯の準備に無理がある。対策として、

  • 前日に湯沸しした湯をケトルに入れておいて利用する
  • 洗顔・歯磨きではあまり水を出さない
  • 最も水量が必要な手洗い時は水道の水で大雑把に洗い、冷たくなったらタンクの水で洗う
と「寒くない最低限度の使用」になるよう節水を心掛ける(ケチった使い方をする)ことで対応した。

まとめ

上記に挙げた必要な家電・什器を全て揃えると、記事作成時点の2017年2月で37,000円程度となる。
いくらお金を出してもガス代だけは払いたくない…というわけでは無いが、以上のグッズを買い揃えて一ヶ月過ごし問題なく生活できることが検証できたので晴れてガスを解約した。

計算してみると、これまでガス代として年間におおよそ8万円を出費していたようだった。風呂バンスの利用による電気料金は毎日7時間(=7kwh)×25円/kwh×30日=5250円/月。暖かくなる春〜夏の加温時間は半分程度で済むだろうから2625円/月として、大雑把にそれぞれの半年分を合計して一年分を計算すると31500+15750=47250円となり、年間で32750円程度の節約が見込まれる。一年一ヶ月ぐらいで元が取れることになりそうだ。色々調べただけの甲斐はあったというものである。

コスト削減効果の検証

オール電化環境に移行して3ヶ月が経過したのでコスト削減効果について検証してみた。
5月までの例年比は半額程度で、例年より合計で26,235円削減できており、このペースが続くと仮定すると年間では8万円弱の削減となる見通し。夏場にどうなるか引き続き検証していきたい。なお、例年とは過去5年間の平均額を指している(下に項目を設けてある)。
(2017/11 追記)
8月までの金額を出した。クーラーの使用が増えたものの例年比で大きな増額はなかった。例年との差額の合計は40,210円。年間差額は7万円弱になる見通しとなった。5月時点よりも年間差額の見通し額が減少しているのは1〜5月までの例年平均額が6月以降の平均額より高目であるため。それでも当初の見込みより大きな節約効果が得られている。

今年


(金額)
2月のガス料金は基本料金のみ。

年月 トータル 電気 ガス 例年比 例年との差額
2017/2 10,092 7,932 2,160 71.1 ▲4,100
2017/3 8,375 8,375 0 54.5 ▲6,998
2017/4 7,260 7,260 0 47.3 ▲8,096
2017/5 6,621 6,621 0 48.5 ▲7,041
2017/6 4,929 4,929 0 45.8 ▲5,832
2017/7 7,411 7,411 0 66.0 ▲3,820
2017/8 6,461 6,461 0 54.4 ▲5,426

(使用量)
2月のガスの使用量は0のため表からガスを省略した。

年月 電気 例年比
2017/2 313 99.1
2017/3 325 106.3
2017/4 280 122.8
2017/5 248 112.6
2017/6 182 95.3
2017/7 277 113.5
2017/8 240 83.5

例年平均

2011年から2016年までの各月および年間平均は以下の通りだった。


(金額)

トータル 電気 ガス
1 14,192 8,532 5,661
2 15,373 8,245 7,129
3 15,356 7,861 7,495
4 13,662 5,817 7,845
5 13,089 5,777 7,312
6 10,761 5,054 5,707
7 11,231 6,338 4,893
8 11,887 7,489 4,398
9 10,605 6,398 4,207
10 9,466 4,865 4,601
11 11,715 5,917 5,798
12 12,323 6,126 6,197
(合計) (149,659) (78,418) (71,241)
年平均 12,472 6,535 5,937

(使用量)

電気 ガス
1 323.6 5.7
2 315.8 8.2
3 305.8 8.7
4 228.0 9.0
5 220.2 8.3
6 191.0 5.8
7 244.0 4.4
8 287.3 3.7
9 247.7 3.4
10 185.8 4.1
11 226.7 6.0
12 236.0 6.5
(合計) (3011.9) (73.6)
年平均 251.0 6.1

参照したサイト

本エントリの脱LPガス環境を作り挙げるために参照したサイトは以下の通り。